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11月11日。(小ネタ。いきなり始まりますw)

Category : ネタ・小話
「あかね、これやる。」
居間にやってきた乱馬があかねに軽く投げてきたのは、
「…ポッキー?」
「ああ、食えよ。やるから」
「うん、ありがとう」
箱を眺めながらあかねはぽつりと言って、その箱を置いて観ていたテレビへと再び視線を移す。
「……」
「……」
2人の間に会話はなく、沈黙が落ちる。
しばらくの間、テレビの音だけが部屋に響く。
「なあ…、」
そんな沈黙を破ったのは、乱馬の方だ。
「何? ていうか、座ったら?」
「あ、あぁ……」
落ち着かない様子で彼はあかねの隣に腰を下ろす。
「はい、お茶」
すぐそばにあるポットから急須に湯を注ぎ、茶を淹れると、あかねは乱馬に出してやる。
「あ、さんきゅ。」
一応の礼を言いつつ、彼は茶をすする。

が。

「違うっ! そうじゃねえっ!」
はっと気が付いたように、少々乱暴に茶碗を置き、あかねに向き直る。
その勢いにあかねは少し気後れしつつ、乱馬をじっと見つめる。
「…な、何?」
「あのよ…」
「何?」
がしっと乱馬に両腕を掴まれ、更に乱馬は顔を近づけて迫ってくるではないか?
…今日は一体どうしたというのか?
こくり、あかねは緊張しつつ、乱馬の次の言葉を待った。
「あ、……あの、な…ぽ……」
「ぽ?」
口ごもる乱馬の言葉を繰り返し、首を傾げる彼女。
こんな風に改まって、緊張した様子で何を言おうと言うのか……
あかねに緊張感が増す。
「……」
「……」
また、しばらくの沈黙。
いい加減掴まれた腕は痛いし、いつまで待てばいいのか分からない沈黙にも飽きた。
「ちょっと乱馬、話ないなら離して」
怒ってはいないが、言葉に多少棘があるのは仕方がないことだろう。
「いや、ちょっと待っ…だからっ、ぽ、ポッキー!」
「…は?」
慌てる乱馬の言葉を心の中で反芻する。
「…ポッキー……て、これのこと」
再びポッキーに視線を移す。
「そうだよ」
少し拗ねたように、同じくポッキーの箱を見つめる乱馬。
「食べたいの?」
何故か顔を赤らめながら、彼は小さく頷く。
「あっ、もしかして…!」
あかねは思い至って、乱馬を見つめる。
「…分かったか…!」
乱馬の顔が一変、期待に満ちたそれに変わる。
あかねは確信して、口を開いた。

「あたしと一緒に食べたかったのね!」

ずべしっ!
乱馬は盛大に転けた。

「それならそうともっと早く…て、違うの?」
絶対にそうだと思ったのだが……

「あかねなんか嫌いだ…」
「え? ちょっと、乱馬…何で泣いてるの?」
「しくしくしく…」
やっぱり何故か分からないのだが、なんだか乱馬をめいっぱい傷付けてしまったらしい。
「えっ、ちょっと、乱馬ってば…」
「……」
「ねえ…」
「――今日……」
「え…?」
「何日だ?」
あかねに背を向けて完全に拗ねた乱馬が、ぽつりぽつりと言葉を零す。
「今日は、11日よね」
「今日、何の日だ?」
「…何かあるの?」
「俺、さっきあかねに何やった?」
「何って…ポッキー…?」
「だな…」
「今日って、ポッキーの日なの?」
心底不思議そうにあかねは問い返す。
「って…、もしかしてお前ポッキーの日知らねえのか?!」
がばっと、乱馬が勢い良く起き上がってきた。
「…うん、今乱馬に言われて初めて知ったわよ」
「……はあ、そういうことか…」
へなへなと畳に脱力したようにくず折れる乱馬。
「知ってないといけない事だったの?」
「そういうわけじゃ、ねえけど…て、待てよ」
「?」
今日の乱馬はいつも以上に何がおかしい…そう感じつつ、彼女は彼を見つめる。

今度は静かに乱馬が起き出して、ポッキーの箱を手に取り、ピリピリと封を開け、ぴっと袋を開け、ポッキーを一本取り出した。
「あかね、そしたら教えてやるよ」
「うん」
ポッキーの日とは何なのか、何故こんなに乱馬は今日という日にこだわるのか。
「口開けろ。」
ポッキーをぴっ目の前に突き出され、乱馬に言われるままに口を開ける。
と、口にポッキーを突っ込まれてしまった。
「そのままくわえてろ」
「???」
訳が分からないまま言われた通り、くわえる。
「んで、目を瞑れ。」
「?」
不思議に思いつつも、目を閉じた。

「よし、閉じたな?」
ポッキーを口にくわえさせ、目を閉じさせ、一体何をしようというのか?



かりっ。
音が、聞こえた。

かりっ、かりっ、
音は断続的に聞こえ、しかも近づいてくる……?

ぱちり、
あかねは目を開けた。
「んむっ?」
同時に唇に柔らかい感触と、乱馬の顔が間近にあった。
「んんっ」
いきなりの事に驚いたあかねは身を捩るが、がっちりと乱馬に後頭部を押さえられ、身動きができない。
「っ!」
そのうち、乱馬の舌が口を割って入ってきた。
乱馬の舌はあかねの口内を執拗に動き回り、歯列をなぞり、あかねの舌に絡めたりして彼女を堪能する。

解放されたのは、たっぷり5分は経っていたのではないかとと思えるほどだった。
「いきなりっ…」
息苦しくて、言葉は最後まで出てこず…あかねは乱馬に体重を預ける。
散々攻められて、力が入らない。
「今日は、これをやる日なんだよ。」
乱馬はすごく満足そうに、あかねの背中を撫でながらそう言った。

絶対に嘘だ…そう思いながらも、あかねは乱馬を怒る気にはなれず、そのまま彼の温もりに身を委ねた。

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